ROIとROASについて誰でも理解できる様に解説してみた

ROIとROAS

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マーケティング担当などの販促に関わる仕事をしている人は、「ROI」「ROAS」という用語を聞いたことがあると思う。

でも、「ROI」「ROAS」なんて言葉は日常でまず出てこないし、最初から知っている人なんてあまりいないのではないだろうか。
誰かが使っているのを聞いてから慌てて調べる人が多いのではないかな?

実は僕もそうだった。

ただ、ネットで「ROI ROAS」で検索してもスッと理解できるページが見当たらない。

そこで、どんなにマーケティングや計算に弱い人でも理解できる様に「ROI」「ROAS」を解説したページを作ってみたいと思い、この記事を書いてみた。

自分への備忘録としても書いておく。

結論、「ROI」「ROAS」とは何か

先に結論を書いておく。
理屈などの詳細を知る必要が無い人はここだけ読めばいいと思う。

「ROI」「ROAS」のどちらも、商品やサービスを売るために広告費などの投資をするケースを想像して欲しい。

ROIとは

「ある金額を投資した(広告費として使った)時に、どれだけの利益がでるのか」
を示したもの

例で言えば、「ROIが200%だったら100円を投資すれば100円の200%、つまり200円の利益が出る」ということだ。
200円の「売上」ではなく「利益」という点に注意して欲しい。

ROASとは

「ある金額を投資した(広告費として使った)時に、どれだけの売上になるのか」
を示したもの

例で言えば、「ROASが150%だったら100円を投資すれば100円の150%、つまり150円の売上になる」ということだ。
今度は150円の「利益」ではなく「売上」という点に注意して欲しい。

ROIとROASで最終的に見ている「利益」と「売上」の違いは大きい。

ROIが100%だった場合、「100円投資して100円の利益が出る」ので利益が出ている(儲かっている)が、
ROASが100%だった場合、「100円投資して100円で売れる」なので原価が0円でも利益が出てない(儲かってない)、ということに気づいて欲しい。

ROIとROASを見てどう判断するか?

「つい最近から広告費を使い始めた」などまだ判断するには早い場合や、原価が売価を超えている場合などを除いて、単純にROIとROASの数字から分かることは以下だ。

ROIで判断できること

0%以上なら投資すれば儲かる。
0%以下なら投資しても儲からない。

ROASで判断できること

100%以上なら投資すれば儲かる。
100%以下なら投資しても儲からない。

※ ROASは原価が売価を超えていない、という分かりやすい状況に限る。

ROASって必要?

ここでこう思う人がいると思う。
「ROIだけで良くない?ROASって必要?」

普通の状況ならそれでいいかもしれない。
ただ、「商品の知名度を上げるために利益を考えずに売価を設定した場合」などはROASのほうが分かりやすい。

例えば「原価100円の商品を100円で売る」といった場合だ(原価が売価を超えている場合も含む)。

この場合はいくら売っても利益は出ない。つまり儲からない。
目的が「知名度を上げるため」だった場合ならあり得るシチュエーションだ。

この場合、「Aという広告とBという広告のどちらが良いか?」という判断をする場合、ROASが判断基準になるので覚えておいた方がいい。

ROI、ROASの値を出さなくてよい立場の人なら以上の知識だけで十分だと思う。

ROIの計算方法

ROIの計算方法

(売上 – 原価 – 投資額 [広告費] ) ÷ 投資額 [広告費] ×100 [%]

(売上 – 原価 – 投資額 [広告費])という箇所は、つまり利益のことだ。
利益を広告費で割って100%掛ければ、それがROIになる。

【例】
・原価が100円で売価が300円の商品が1個売れた。
・その1個を売るために100円の広告費を使った。

この場合、

(300 – 100 – 100)÷ 100 × 100% = 100% [ROI]

ROIは100%となる。

100円を投資して100円儲かるのだ。
式を日本語で説明すると、

300円の商品が売れた。その商品の原価は100円だった。
そこに広告費を100円使ったので、結局のところ利益は100円だった。
100円の広告費を使ったら100円の利益がでる。つまり使った広告費の100%の利益を出せる。

という事になる。

逆に損している場合(ROIが0%以下)の例を挙げてみる。

【例】
・原価が50円で売価が100円の商品が1個売れた。
・その1個を売るために100円の広告費を使った。

この場合、

(100 – 50 – 100)÷ 100 × 100% = – 50% [ROI]

ROIはマイナス50%となる。

先ほど、「ROIが0%以下の場合は儲からない」と言ったが、この場合は儲かっていないことに気付いて欲しい。
100円を投資して50円損するのだ。
式を日本語で説明すると

100円の商品が売れた。その商品の原価は50円だった。
そこに広告費を100円使ったので、結局のところ利益はマイナス50円だった。
100円の広告費を使ったのに50円の損がでる。つまり使った広告費に対してマイナス50%の利益(50%の損)がでている。

ROASの計算方法

ROASの計算方法

売上 ÷ 投資額 [広告費] ×100 [%]

単純に売上を広告費で割って100%掛ければ、それがROASになる。
(※ ROIは利益、ROASは売上を広告費で割る)

【例】
・200円の商品が1個売れた。
・その1個を売るために100円の広告費を使った。

この場合、

200 ÷ 100 × 100% = 200% [ROAS]

ROASは200%となる。

100円を投資して200円の売上を出せることになる。
式を日本語で説明すると、

200円の商品が売れた。
その200円の売上を出すために使った広告費は100円だ。
100円の広告費を使ったら200円の売上がでる。つまり使った広告費の200%の売上をだせる。

という事になる。

何度も言う。
注意して欲しいのはROASは原価や利益を考慮していなので売上に対しての効率しか分からないことだ。

逆に失敗している場合(ROIが100%以下)の例を挙げてみる。

【例】
・50円の商品が1個売れた
・その1個を売るために100円の広告費を使った

この場合、

50 ÷ 100 × 100% = 50% [ROAS]

ROASは50%となる。

先ほど、「ROASが100%以下の場合は儲からない」と言ったが、この場合は儲かっていないことに気付いて欲しい。
100円を投資して50円しか売れないのだ。
式を日本語で説明すると

50円の商品が売れた。
その50円の売上を出すために使った広告費は100円だ。
100円の広告費を使ったのに50円の売上しかでない。つまり使った広告費の50%しか売上がでない。

という事になる。

最後に

先に結論を書いてしまったので、最後に言いたいことを書いておく。

この記事で書いたROIとROASについてだが、専門的には間違ったことを書いているかもしれない。
独学で調べたうえ、今まで自分が通用したレベルで書いているのでそこは許してほしい。

でも、専門家でもないかぎり、ここに書いてある知識でなんとかなると思うよ。たぶん。

自分への備忘録として書いてみたけど、この記事が皆さんの役に立てばとても嬉しい。